市民権

2008年2月3日 気軽な科学
俺の大学での専門分野は「宇宙空間におけるプラズマ理論」

プラズマってのは空気中や真空中にあるイオンみたいなもの。
もう少し正確には電気を帯びた高エネルギー微粒子(電子や水素イオン)のことで、
よく「高温のガス」とかって表現もされるね。
この宇宙の構成物質の99%以上は実はプラズマやねん。
 
 
といっても一般の人には意味不明やから、
普段、人に説明するときは
「広く言えば宇宙物理かなぁ」という極めてウソに近い表現をせざるをえない(^^;)

多少マシな(何が?)人やと、ブラックホールとかビッグバンとか星とか
そういう単語で反応してくれるんやけど、
実は俺の分野とは全くと言っていいほど関係がないんよねw(よってウソに近い)

けど、「プラズマ」って言うても、
普通はプラズマテレビとか超常現象くらいでしか聞いたことないやろうし、
普通の人には説明しづらいねんなぁ。
工業的にはプラズマテレビ・プラズマ発電・核融合なんかで利用されてるけど、
それすら俺の研究分野とはあまり関係ない。
(これらは実験室プラズマという分野。宇宙プラズマとは一線を画す)
 
 
一般の人に馴染みのある宇宙プラズマの現象としては、一番は「オーロラ」やね。

「オーロラ」ってのは、宇宙空間にあるプラズマ粒子が
北極や南極の上空から地球の大気圏に飛び込んでくる時に燃えて光る現象。

その微粒子は実は太陽から来てんねん。
太陽表面から飛び出たガス(太陽風)はプラズマの集まりで、
電気を帯びてるから地球の磁場(方位磁針とかのアレ)の影響で
地球に吸い寄せられて北極とかに降り注ぐんですわ。
 
 
あとは、カミナリの光も短時間やけどプラズマ。
他にも光ってる星のほぼ全てに加えて、太陽も土星も木星も実はプラズマで出来てる。
 
 
************************************************************
 
 
ほんで、何が言いたいかというと、、
物理学の中でもプラズマ物理ってマイナーなんよね(爆

おまけにプラズマ物理学の中に「プラズマ宇宙論」ってのがあって、
現在のビッグバン宇宙論とは全く違ったアプローチで面白いんやけど
日本ではまだまだ市民権が無いのよ。。

うちのボスがやってる磁気流体力学(MHD)によるプラズマ流体の非線形現象解析とか、
実験室プラズマなんかは、やってる人そこそこいるけど。
 
 
で。
俺はそのプラズマ宇宙論に興味があるわけです。
別に大学に残って研究したいとかいうレベルではないけど、
大学を離れてからでも本とかあったら読んでみたいなぁと。

今はずっと興味があった流体力学がらみのMHDを勉強出来てるから満足やけど。。

もともと宇宙論に興味があったわりに、
現在の最先端理論はぶっ飛び過ぎててあまり美しく感じない。
超ひも・M理論・余剰次元・ブレイン宇宙・パラレルワールド・・・
俺には数学的なツジツマ合わせにしか見えない。(頭悪いからね)

プラズマ宇宙論なら不自然な理論の導入を必要とせずに多くの課題を克服できる。
(もちろん弱点もあるけどね)
より直感的でリアリティのある理論やから、
正しいかどうかより、もう少し興味持たれてもいいのになぁ〜と。

日本語の本は皆無やし、ネットで探してもろくなものがない。
たいした勉強もせんと相対論や量子論を堂々と否定するような
科学者気取りのしょーもない人のが大半。

現在主流のビッグバン宇宙論が理解出来ひんからって否定するのはナンセンスやし、
その道具にプラズマ宇宙論を使われるのは不愉快。

けど、大学の研究者がプラズマ宇宙論を大々的に研究するのは
主流のビッグバン宇宙論を批判する異端児扱いされて難しいのかなぁと。

ホントは、相対論や量子論を否定するような理論とちゃうし、
ビッグバンやブラックホールが存在しても矛盾はしないはずのものなんやけどなぁ。

まだまだマイナーすぎて、認められへんだけやったらもったいないなぁ〜

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