よろこばしいニュースだ!
カナダGPで大クラッシュを起こしたロバート・クビサ(BMWザウバー)
そのクビサが今週末のフランスGPからレースに復帰することが決まったそうだ!( ̄∇ ̄)!
前戦のアメリカGPはメディカルチェック自体はパスしたらしいけど、
短期間に続けて激しいダメージを追うリスクを考えてのドクターストップだった。
けど、今回は問題なしとのこと。よかった〜(^-^)
そのクビサのクラッシュ。
一説では、計算した結果、75Gもかかっていたとのこと。
この『G』ってのは、力じゃなくて実は加速度なんよね。
1Gが地球上での重力による加速度。
(ホントはこれを重力加速度gと言う。g=9.8[m/s^2])
空中でボールをソッと離すと、加速しながら落ちていくアレ。
つまりあの瞬間、クビサとマシンに重力加速度の75倍の加速度がかかってたということ。
んで、それがどういうことかってーと、
単純に言えば、体重の75倍の重りを急に背負わされたようなもの。
なんで、そうなるのかっていうと、
高校で物理をやった人なら必ず習う、運動方程式というのがあるよね。
ma=F
ってやつ。
mは質量[kg]、aは加速度[m/s^2]、Fは力[N(ニュートンと言う力の単位)]。
ここから物体の質量と加速度が分かれば、そこにかかる力が出てくる。
つまり、力ってのは質量と加速度の掛け算と同じってこと。
んで、今は加速度aが重力加速度gの75倍だと言ってるんやから、
質量m[kg]の物体にかかる力は、
m×75g=75mg[N]
ということになる。
じゃあ、こういうのはどうだろう?
mの75倍の質量をもった物体が受ける普通の重力。
重力ってのは、質量×重力加速度gで表せる。つまり、
75m×g=75mg[N]
となる。
上のと一緒やね!
結局、元の質量で75倍の加速度でも、75倍の質量で元の加速度でも、
受ける力は同じってことになります!
具体的には、クビサが体重80[kg]だとすると、
80×75g=6000g[N]
これは、6000[kg]=6[t]の重りに働く重力と同じ!
つまりあの瞬間、クビサの上に6[t]の重りを乗せたような状況だったということ!!
さらには、F1マシンはだいたい600[kg]くらいやから、
600×75g=45000g[N]
これは45[t]の重りに働く重力と同じ。
クビサの体重分を合わせて、全体には50[t]以上もの重りを乗せられたようなもの!!
もう少し正確にいうと、
50[t]以上の重りを持ち上げるような凄まじい力で、
ドンッとコンクリートウォールにぶつけられたってことだ。
もちろん、マシンを壊したり激しく回転させたりということに使われた分もあるし、
斜めからぶつかってるっていうのもあるから、実際には50[t]の重りを乗せるほどじゃないにしろ、
すさまじい衝撃だったことに変わりは無い。
10年前のマシンだったら即死だったと専門家が口を揃えるように、
あの状況で軽い脳しんとうと捻挫だけっていうのは奇跡と言っていいだろう。。
瞬間的だとはいえ、50[t]の重りを乗せられたような状況で、
マシンの中心部分は潰されずに中のドライバーを守ったんやから
F1マシンって凄まじいよなぁ。。
普段は速さばかりに気が行くけど、
こういう超ハイレベルな安全性を備える研究も一生懸命やってはるんやなぁって
改めて思った。
【余談】
おそらく、事故の状況を調査して、
マシンのぶっ飛び方や壊れ方からマシンにかかった力を計算して、
マシンとクビサの質量は分かってるから、
そこから運動方程式を使って加速度を計算して75Gという結果に辿り着いたんでしょう。
俺はその順序を逆にたどったわけだ。
以上。ケン坊のF1的物理学でした♪
(ただし、以上の議論は物理的には必ずしも厳密なものではありません。)
カナダGPで大クラッシュを起こしたロバート・クビサ(BMWザウバー)
そのクビサが今週末のフランスGPからレースに復帰することが決まったそうだ!( ̄∇ ̄)!
前戦のアメリカGPはメディカルチェック自体はパスしたらしいけど、
短期間に続けて激しいダメージを追うリスクを考えてのドクターストップだった。
けど、今回は問題なしとのこと。よかった〜(^-^)
そのクビサのクラッシュ。
一説では、計算した結果、75Gもかかっていたとのこと。
この『G』ってのは、力じゃなくて実は加速度なんよね。
1Gが地球上での重力による加速度。
(ホントはこれを重力加速度gと言う。g=9.8[m/s^2])
空中でボールをソッと離すと、加速しながら落ちていくアレ。
つまりあの瞬間、クビサとマシンに重力加速度の75倍の加速度がかかってたということ。
んで、それがどういうことかってーと、
単純に言えば、体重の75倍の重りを急に背負わされたようなもの。
なんで、そうなるのかっていうと、
高校で物理をやった人なら必ず習う、運動方程式というのがあるよね。
ma=F
ってやつ。
mは質量[kg]、aは加速度[m/s^2]、Fは力[N(ニュートンと言う力の単位)]。
ここから物体の質量と加速度が分かれば、そこにかかる力が出てくる。
つまり、力ってのは質量と加速度の掛け算と同じってこと。
んで、今は加速度aが重力加速度gの75倍だと言ってるんやから、
質量m[kg]の物体にかかる力は、
m×75g=75mg[N]
ということになる。
じゃあ、こういうのはどうだろう?
mの75倍の質量をもった物体が受ける普通の重力。
重力ってのは、質量×重力加速度gで表せる。つまり、
75m×g=75mg[N]
となる。
上のと一緒やね!
結局、元の質量で75倍の加速度でも、75倍の質量で元の加速度でも、
受ける力は同じってことになります!
具体的には、クビサが体重80[kg]だとすると、
80×75g=6000g[N]
これは、6000[kg]=6[t]の重りに働く重力と同じ!
つまりあの瞬間、クビサの上に6[t]の重りを乗せたような状況だったということ!!
さらには、F1マシンはだいたい600[kg]くらいやから、
600×75g=45000g[N]
これは45[t]の重りに働く重力と同じ。
クビサの体重分を合わせて、全体には50[t]以上もの重りを乗せられたようなもの!!
もう少し正確にいうと、
50[t]以上の重りを持ち上げるような凄まじい力で、
ドンッとコンクリートウォールにぶつけられたってことだ。
もちろん、マシンを壊したり激しく回転させたりということに使われた分もあるし、
斜めからぶつかってるっていうのもあるから、実際には50[t]の重りを乗せるほどじゃないにしろ、
すさまじい衝撃だったことに変わりは無い。
10年前のマシンだったら即死だったと専門家が口を揃えるように、
あの状況で軽い脳しんとうと捻挫だけっていうのは奇跡と言っていいだろう。。
瞬間的だとはいえ、50[t]の重りを乗せられたような状況で、
マシンの中心部分は潰されずに中のドライバーを守ったんやから
F1マシンって凄まじいよなぁ。。
普段は速さばかりに気が行くけど、
こういう超ハイレベルな安全性を備える研究も一生懸命やってはるんやなぁって
改めて思った。
【余談】
おそらく、事故の状況を調査して、
マシンのぶっ飛び方や壊れ方からマシンにかかった力を計算して、
マシンとクビサの質量は分かってるから、
そこから運動方程式を使って加速度を計算して75Gという結果に辿り着いたんでしょう。
俺はその順序を逆にたどったわけだ。
以上。ケン坊のF1的物理学でした♪
(ただし、以上の議論は物理的には必ずしも厳密なものではありません。)
コメント
近年のレーシングカーには,搭載が義務とされているもので,後の安全対策などの研究のために搭載されています.